アール・ヌーヴォーを代表する芸術家・アルフォンス・ミュシャの代表作4作品シリーズのシルクスリーン版画をご案内いたします。
「朝の目覚め」夢の余韻にひたりまどろみ朝風に髪ゆらす
爽やかな朝の微風に金髪を揺らし、目覚める美女。まだ目はまどろみ夢の世界からぬけきれず、シーツもドレスも艶やかな
肌にゆるやかにまとわりついています。シャクナゲは、花びらを震わせて、旭の到来を祝福しているよう。優しい風情が、
こよなく愛される作品。
「夜の安らぎ」月光に包まれた平安な心
頭上の赤いケシの花々が、女性を深い眠りに誘っているのでしょうか。艶やかな肌にまとつわる衣は柔らかく心地良さそうで、
濃い茶の髪はほどけ、うつむいた顔は安らいでいます。背景の月は朦朧として夜の森を照らし夢幻的。
「夕べの夢想」黄昏にもの想う追憶の時
腰をかがめ、頬杖ついた女性が見るともなしに見るのは、沈みつつある夕日か、過去の追憶か。
その表情はどこか物憂げ。木々の枝が柔らかな体を抱えて、夜の世界にひきこもうとするよう。
黄昏行く人生への心の揺れを感じます。
「昼の輝き」凛と覚醒した健康なる美
黄色の花をブラウンの髪に掲げ、浩然と背を伸ばし立つ。まどろみから一転、表情も覚醒し、視線も前方をまっすぐ見据えています。その姿は、自立する精神を持った現代女性そのもの。真昼の光に満ちた明るく力強い作品。
アルフォンス・ミュシャ (1860年7月24日〜1939年7月14日)
1860年、オーストリア領モラヴィア(現チェコ)に生まれる。1873年、雑誌「モテット」の表紙を描く。はじめてのデッサン。1879年、ウィーンに赴き、舞台美術工房で働く。1883年、コーエン・ベラシ伯爵に雇われ、エマホフ城の絵画を修復。1888年、パリに出てアカデミー・ジュリアンに学ぶ。1895年、舞台女優の芝居のために作成した『ジスモンダ』の宣伝ポスターが大好評を博し、アール・ヌーヴォーの旗手としての地位を不動のものとした。1895年、「ラ・プリュム」誌の画廊、サロン・デ・サンの展覧会に出品本や雑誌の表紙を精力的に製作しはじめる。1897年、ギャルリー・ド・ラ・ボルディニエールで初個展。 1901年、レジオン・ドヌール勲章受賞。多くのポスターや装飾パネル、広告、ポストカード、ブックデザイン、ステンドグラス制作など幅広いジャンルで活躍。平面的で装飾性の高い表現が特徴的。作品のデザイン性の豊かさから、グラフィックデザイナーとしての評価も高い。1939年、プラハにて没。享年79歳。
●絵寸法(約)/74×26cm●額寸法(約)/99×49.5cm●重量(約)/3kg●樹脂性額縁・アクリルカバー入・吊下金具紐付●ミュシャ財団公式エンボス印入、制作限定300部エディション入、摺師サイン入