■商品説明
戦争直後――彼らの発明は、世界初の偉業を成し遂げた。
ストーリー
昭和24年春――。戦争の傷跡が大きく残る、東京。 オリオンカメラの諏訪工場から、渋谷の研究所に転勤となった曾根菊男(佐藤隆太)も、いまだに親友の今村始(塚本高史)がゼロ戦に乗り込み、撃ち落されるという悪夢にうなされ続けていた。妻の京子(加藤あい)はそんな夫を心配しながらも、「頑張ってね」と渋谷への初出勤を見送った。
菊男の新たな勤務先・渋谷研究所は、古びた工場のいちばん奥にある狭い一室だった。研究所とは名ばかりで、所長の野口市雄(升毅)と、松浦辰男(萩原聖人)をはじめとする数人の研究員、事務員の大畑光子(朝加真由美)がいるだけ…。
「キミ、今からこの先生に会ってきて。挨拶してくればいいから、適当に」。
出勤早々、菊男は松浦から、ろくに説明もされないまま、東大医学部付属病院に外科医・梶哲朗(中村俊介)を訪ねるよう指示される。
「問題は、胃なんですよ」。
梶は、初対面の菊男に対し、唐突にこう言った。梶によると、食糧難の影響で胃を患う人が急増、胃潰瘍はもちろん、胃がんの死亡者も増える一方だという。だが、従来のレントゲンでは陰影しかわからず、病変を直接見ることができない。梶はなんと胃にカメラを入れて、胃の壁を写真に撮りたいのだと話す。
あまりに突拍子もない発想を持ちかけられ、菊男は驚き、呆れた。海外でも、そんなカメラは誰も作っていない。もちろん松浦も胃カメラなど不可能だと考えていた。松浦は現在、海外で発明された位相差顕微鏡を独自に作るべく開発に集中していて、梶の奇抜な発想につきあっている暇はなかったのだ。
夏――。まったく研究が進まないことに、さすがの梶も業を煮やし、自らオリオンカメラにやって来て、松浦に会わせてくれと言ってきた。松浦は位相差顕微鏡の仕上げのため諏訪工場に行ったきりだと菊男が答えると、梶は今から諏訪に行くという。
止める間もなく出かけていく梶に、仕方なく菊男も同行した。だが、諏訪から松浦と共に帰京する際、列車が台風の影響で一晩、立ち往生してしまう。
暗く、蒸し暑い列車の中で、梶は熱心に胃カメラの構造案について語り、そして軍医として戦地に赴任した際、最低限の治療しかできず、救えるはずの多くの命を見捨ててきた辛い過去を告白する。
戦争で苦しい思いを経験した松浦、そして菊男にも、梶の思いが届いた…。
梶、松浦、そして菊男の3人による、夜を徹した議論が始まった…。この時、胃カメラの開発は大きな一歩を踏み出したのだった。
こうして、具体的な開発がはじまった。人間の咽喉の広さは、平均14ミリ。無理なく通すためには、管は12ミリ以下で食道を突き破らないよう柔らかな材質でなければならない。管が12ミリということは、その先端に入るカメラは直径8ミリ以下。それも、続けて何枚も撮影できるような性能を持つカメラでなければ…。菊男たちはレンズ設計担当・塚本修二郎(市川亀治郎)やランプ職人の佐藤敏夫(寺島進)らを巻き込んで研究に取り組むが、かつてない困難が次々とふりかかる。
スタッフ
原作:吉村昭『光る壁画』(新潮文庫)
脚本:後藤法子
音楽:遠藤浩二
監督:高橋伸之
プロデューサー:田中芳之
プロデューサー:西勇哉
プロデューサー:中嶋等
プロデューサー:嶋村希保
キャスト
佐藤隆太/加藤あい/中村俊介/萩原聖人
【送料】
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